3.酸化を防ぐためにはどうしたらいいの?
健康を維持する第一歩は、体内で過剰に発生する活性酸素を抑え、身体を酸化させないことです。通常、活性酸素は、細胞内のミトコンドリアがつくるSOD(スーパー オキシド ディスムターゼ)などの「抗酸化酵素」によって、その量が増えすぎないように消去・抑制し、バランスよくコントロールされています。これは私たちの身体にもともと備わっている防御システムであり、SODのほかにもカタラーゼやグルタチオン、そしてグルタチオンペルオキシダーゼなど、様々な抗酸化酵素の働きによって活性酸素がもたらす細胞のダメージを防いでいます。しかし、体内の抗酸化酵素だけでは処理しきれない量の活性酸素が発生してしまった場合には、身体のいたるところでその攻撃にさらされ、多くの細胞が傷つき、身体の酸化が進行していきます。
たとえば、活性酸素の過剰発生につながる喫煙やカロリーの過剰摂取による肥満、そして睡眠不足などは、生活スタイルの見直しで防ぐこともできますが、大気汚染や紫外線、食品添加物、化学物質、電磁波など、私たちを取り巻く環境ストレスから身を守ることはとても大変なことです。このような状態では、活性酸素がどんどん発生するばかりで、体内の抗酸化酵素だけでは処理することが非常に難しくなってしまいます。また、活性酸素によって細胞が傷つけば、同時に抗酸化酵素をつくり出す力が衰え、さらに20代をピークに徐々にその力は低下するといわれていますので、ますます酸化の悪循環に陥ってしまいます。
そこで、活性酸素の影響を押しとどめ、生活習慣病や肌トラブルのリスクを回避するためには、現在、科学の進歩によって体内の抗酸化酵素と同じ働きをする抗酸化物質が植物や野菜、果物などから数多く発見されていますので、身体の外からこれらの抗酸化物質を積極的に補い、活性酸素に対抗する抗酸化力を徹底的にサポートしていくことが必要となります。
身体における抗酸化力とは、酸化を防ぐ最初の防御線となり、それを強化していくことが毎日をすこやかに若々しく過ごすためにとても大切なことなのです。