7.酸化と糖化は表裏一体。密接に関係し、身体の老化を加速する
老化を促進する酸化と糖化は、まったく別の次元で起きている話ではありません。両者は密接な関係性を持ち、老化の加速につながっているのです。
活性酸素は様々な内外ストレスによって過剰に発生し、細胞を傷つけ、身体に多大な影響を及ぼす事はすでに「酸化と抗酸化」のページでお伝えしましたが、活性酸素がもたらす影響はそれだけではありません。実は、身体を構成する体内のタンパク質と食事で過剰に摂取した糖質との結びつきを急速に押し進め、糖化反応までも促進させるという事実があるのです。その結果、体内のタンパク質のAGE化に拍車がかかり、身体の糖化が進行してしまうのです。
しかし、ここでさらなる問題が生じます。それは、体内のタンパク質と糖質が結びつく時に起こる反応によって活性酸素が過剰に発生するだけではなく、糖化の最終産物として生成されたAGEsは、体内で異物とみなされるため、身体の防御システムの働きでAGEsを排除するために活性酸素をどんどんつくり出してしまうのです。つまり、活性酸素によって酸化も糖化も促進され、糖化反応が起これば活性酸素が過剰に発生し、身体の糖化とともに酸化も促進するという悪循環に陥ってしまうのです。
さらに、SODなどの抗酸化酵素および、それをつくり出す細胞は、いずれも糖質と結びつく可能性のあるタンパク質を主成分としているので、双方で糖化が起これば抗酸化酵素が持つその強力な抗酸化力は失われ、同時に抗酸化酵素をつくり出す力さえも低下してしまいます。その結果、身体が本来持つ活性酸素に対抗する防御力が弱まり、ますます身体の酸化が加速してしまうことになります。
このように、酸化と糖化はお互い強力に促進し合う関係にあり、それは負のスパイラルとなります。そして、細胞に深刻なダメージを与え、病気や肌トラブルなど老化のスピードを早めてしまいます。
いつまでも若々しく健康でいるために必要なことは、「徹底した抗酸化対策」が大前提であり、同時に「抗糖化対策」を行うことがもっとも重要となるのです。