15.水分不足は老化を招く
喉が渇く、それは体内の水分が不足しているSOSサインです。身体から毎日失われていく水分量は性別や年齢など諸説さまざまですが、尿や便の排出、汗、皮膚からの蒸発などで、一日平均1.5リットルから、多い人では2.5リットルといわれています。だから、身体に必要な水分補給は失われた分とほぼ同量に近い量を補う必要がありますが、食事から摂取する水分や、代謝水といって体内でつくられる水分もあるので、飲料水として摂るべき量は一日に約1.2リットルほどです。
では、もしこの量を補うことができないとどうなるのでしょうか。
たとえば血液中の水分量が減り血液濃度が上昇すると、いわゆるドロドロの状態になり、酸素や栄養素などの運搬や、老廃物や有害物質などの回収能力が落ちてしまい、細胞活動の低下が起こり、すこやかな身体や美容の維持が困難になってしまいます。また、血管の中に血栓(血の塊)ができやすくなり、動脈硬化などの、深刻な病気を引き起こす原因にもなります。そして、無理な水分制限には注意が必要です。私たちの身体は加齢とともに体内水分量が低下する傾向にあります。これは、主に細胞内液の減少を意味しますが、細胞活動に利用される水分が不足してしまっては、細胞の若さが失われ、ますます老化のスピードを加速させる要因になります。
さらに細胞がつくり出すSODをはじめ、多くの抗酸化酵素が活発に働くためにも、水分が必要です。「水なくして酵素は働かない」といっても過言ではありません。活性酸素に立ち向かう身体の抗酸化力を高めるためにも、体内の水分不足には十分に気をつけなければいけません。