19.美しい肌は巡りがいい

   2018/07/12

私たちの身体は、スムースな巡りによって正常な機能が保たれています。それは肌の美しさでも同じです。

肌は大きく表皮と真皮の2つの層で構成されています。このうち肌の表面にあたる層を表皮といい、その一番下の基底層では、常に新しい細胞が誕生し、成長しながら角層まで押し上げられ、最後に垢となって剥がれ落ちます。これを「肌のターンオーバー」と呼び、約28日間の周期で新しい肌細胞と古い肌細胞を入れ替えながら美しい肌を保っています。

そして、表皮の一番外側にあたる角層には、外部刺激から肌内部を守る「バリア機能」と肌内部の水分蒸散を防ぐ「保湿機能」が備わっています。これは主に皮脂膜と角層に含まれるセラミド、そして天然保湿因子NMFの3つの保湿成分が支えています。

皮脂膜は角層の表面を覆い、セラミドは角層を構成する肌細胞同士を密着させながら、外から侵入する紫外線やほこりなどの刺激物質や肌内部を満たす水分の蒸発を防ぎます。また、天然保湿因子NMFは、肌細胞の中に水分をたっぷりと抱え込み、肌の乾燥を防ぐとともに柔軟性を保っています。この3つの保湿成分は、正常なターンオーバーによる肌細胞のすこやかな成長過程で形成されるので、活性酸素を過剰に発生させるストレス要因や間違ったスキンケア法などでターンオーバーの周期に乱れが生じると、美しい肌を保つことができません。また、肌細胞のすこやかな成長には、血流を促し、十分な酸素や栄養素を届けるとともに、成長過程の肌細胞は多くの水分で満たされていることも大切です。これは、表皮には血管が通っていないため、真皮を介して受け取った栄養素はこの水分にとけ込み、肌細胞の中を巡ることで、すこやかな成長が促進されるからです。つまり、美しい肌の維持にも血流や水分などといった「巡り」が深く関係しています。

また、表皮を下から支える真皮には、若々しい肌のハリを保つコラーゲンやエラスチン、さらに、肌をみずみずしく保ち弾力をもたらすヒアルロン酸が含まれます。この3つをつくり出すのが繊維芽細胞と呼ばれるもので、血液から酸素や栄養素を受け取りながら活発な活動を行なっています。ハリを保つすこやかな真皮の維持にも積極的な巡りのケアが大切です。

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